猫は生後5週齢頃から爪とぎ行動を始めます。これは猫の本能的な行動であり、やめさせることは難しいです。けれども子猫のうちに、決まった場所にある爪とぎ製品でするように教えれば、それ以外の場所での爪とぎをすることを防ぐことが出来ます。
家や部屋、家具などがボロボロになる前に、愛猫の爪の手入れの仕方を理解しておきましょう。

○なぜ猫は爪とぎをするのか

猫の爪とぎにはいくつかの理由が考えられています。
①鋭さを保つため
猫はもともと狩猟動物で、狩りをするときには爪を活用していました。そのため、戦いや狩りに備えて、少しでも爪が伸びると木などに爪を押し付けて古い爪を剥がし、新しく尖った爪を出して鋭さを保つよう手入れします。
②マーキングのため
猫の前足の裏には、臭腺といって特殊な臭いの出る器官があります。特にオス猫は、テリトリーを主張したい場所で、より大きく見せるために背伸びをしながら爪を研ぎ、自分のにおいをつけることにより縄張りを示します。
③気持ちを落ち着けるため
爪とぎにはストレス解消や、興奮した気持ちを落ち着けるなどの意味があります。

○爪とぎ器を設置して覚えさせましょう

爪とぎは猫の本能的な行動なので、やめさせるのではなく、室内に爪とぎ器等を設置して、爪を研いでいい場所を教えてあげましょう。
爪とぎ器には、重ね合わせたダンボールの断面を利用した製品や木製、カーペット製、麻製の紐を巻いたもの、おもちゃ付き、ベッドと一体化しているタイプなど、いろいろあります。愛猫の好みのものを購入し、それを使うように教えましょう。

○爪とぎのしつけ方

子猫も成猫も教え方は同じですが、子猫の場合には、活発に遊び始める生後7週目頃がしつけの最適期です。
猫の前足を持って、肉球を押して少し爪を出させ、爪とぎ器に触れさせて爪とぎの仕草をさせます。自分の肉球のにおいがつくと、そこで研ぐ習慣がつきます。爪とぎ器は、猫がよく遊んでいる場所に置いておきましょう。
もし家具などで爪とぎしそうなところを見かけたら、すばやく爪とぎ器に連れていくことを繰り返し、根気よく教えましょう。

○爪とぎ器を使ってくれない・・

せっかく爪とぎ器を設置しても、愛猫が使ってくれず、壁や大事な家具などで爪を研いでしまうことがあります。
うまくいかない場合には、置き方を変えてみたり(床置き・たて置き)、材質の違う爪とぎ器を用意するなど、いろいろ試してみましょう。
猫の好きなマタタビを振りかけておき、爪とぎ器に誘うという手もあります。

また、猫は一度爪とぎした場所でそれ以降も爪を研ぐ傾向があります。ですので、これまで爪を研いでいた場所を防止シートのようなもので保護し、使えなくするようにしたり、あるいはその場所に爪とぎ器を設置するのも一つの手です。

○猫の爪の手入れ ー爪切りー

猫の爪は、必要な時に出し入れできるようになっています。爪の表面が最も古く、その下には新しい爪が何枚も重なっていて、毎日爪とぎをすることで古い爪をはがし、新しく鋭い爪を出します。
こうして鋭くなった爪は、外で生活する猫であれば、木に登ったり狩りをしやすくなるのでそのままでもいいのですが、室内で人と暮らしている猫の場合、その爪で人や家具などを傷つけたり、カーテンなどに引っ掛けてしまい折れて怪我をすることもありますので、定期的に爪切りをしてケアしてあげましょう。

猫の爪は通常であれば、爪とぎを毎日のように行うので一定の長さまでしか伸びないのですが、爪の手入れがうまくない猫だったり、高齢になって爪とぎの力が弱くなったり、爪とぎ自体をしなくなってくると、爪は太く長く伸びて巻爪になり、肉球に突き刺さってしまったり、爪の出し入れが不十分になって肉球が床に触れず滑って転倒したり、爪が根本から折れて出血してしまうこともあります。

爪切りを嫌がる猫は多いです。猫の方も、人間の方も、慣れたりコツを掴むまで時間がかかるかもしれませんが、なるべく子猫のうちに爪を切ることを習慣にしたいですね。
頻度としては月に1度程度、猫がリラックスしている時になるべく短時間でサクッと済ませてあげてください。